テレフォン人生相談 2025年12月6日 土曜日
パーソナリティ: 今井通子
回答者: 塩谷崇之(弁護士)

こんにちは、悟(さとる)です。
本日はテレフォン人生相談から、夫の不倫を疑う妻が「証拠を掴んだ後、どう動けばいいのか」と迷う相談です。
疑っているのに確信はない。
確信がないのに、夫の態度だけは毎日刺さる。
しかも家庭には小さな子どもがいて、下の子には医療的ケアが必要。
逃げ場の少ない状況で、心が削れていく感覚は想像以上だと思います。
今井通子さんの問いかけと、塩谷崇之先生の現実的な見立てが、相談者の「次の一手」を静かに照らしていきました。
■冷たくなった夫と、医療的ケア児を抱える日常
相談者は35歳、夫は40歳。
子どもは女の子が2人で、上の子は小学2年生、下の子は生後11か月です。
下の子は生まれつき身体に障害があり、吸引などの医療的ケアが昼夜必要な状態で、主に相談者が担っていました。
夫は会社経営者で、もともと「僕は何も手伝えない」と言うタイプだったそうです。
最初は手伝う場面もあったものの、時間が経つにつれ「できない」という姿勢が強くなり、ここ3か月ほどで不機嫌、無視、暴言が目立つようになったといいます。
上の子も「最近パパが冷たい」「前みたいに笑ってくれない」と感じていました。
夫の態度の変化は1年前頃からで、相談者は下の子の障害が分かったことが、夫の中で重荷になったのかもしれないと口にします。
夫婦の会話を取り戻したくても、夫は「そんな余裕はない」と拒み、話し合いが成立しません。
家庭の緊張感が、日常の空気そのものになっていたのだと思います。
■不倫の疑いが濃くなる材料、それでも決定打がない苦しさ
1か月ほど前、夫の持ち物から男女関係を示すような物が見つかりました。
さらに、夫の会社の従業員の中で相談者が信頼している女性から、社内の女性と関係があるのではという話も耳に入ります。
出張に一緒に行き、ホテルも一緒だという情報もある。
ただし、相談者自身が目で見たわけではなく、確実な証拠がない。
ここがいちばん苦しいところです。
以前、夫の携帯を見て問い詰めた際には、「携帯を見るのがおかしい」「信頼してないのか」と逆ギレされ、話し合いにならなかった経験もありました。
相談者が求めているのは、責め合いではなく、きちんと会話が成立する土台です。
だからこそ「まず証拠を集めたい」と考えるのですが、証拠を掴んだ後に何をするのかが決めきれず、電話をかけてきました。
■塩谷崇之先生の見立て:濃厚だが、証拠の意味は別問題
塩谷崇之先生は、現状を聞いたうえで、不倫の疑いは「ほぼ濃厚」だろうとしつつも、決定的な証拠がない以上、持ち物が“その相手”との関係を示すものかは断定できない、と整理しました。
そして、証拠を掴む方法自体は、調査会社に頼むなど様々あるが、問題は「見つかったときにどうするか」で、そこがいちばん難しいと話します。
ここで先生が丁寧に確認したのは、相談者が本当はどうしたいのかでした。
不倫が事実なら許せるのか、許せないのか。
相談者は「態度次第」と答えます。
反省し、今後の家族への接し方を念書のような形で約束できるなら考える余地はある。
しかし何も変わらないなら離れることも仕方ない。
一方で、証拠が出てこなくても、家族への冷たい態度が続くなら一緒にやっていく気持ちになれない、ともはっきり言います。
不倫の有無より前に、すでに信頼が壊れている感覚が伝わってきます。
■証拠を突きつけるなら、先に覚悟を整える
塩谷崇之先生が強調したのは、証拠を突きつけて責めたからといって、人は簡単に改心しないという点です。
むしろ相手の気持ちがさらに離れていくこともあり得る。
だから話をするなら、離婚も含めた覚悟を持って臨む必要がある、と言います。
証拠を出す行為は「話し合いの開始」ではなく、関係が動く引き金になり得る。
ここを見誤ると、相談者が望む「会話」から遠ざかってしまうのだと思います。
さらに先生は、仮に夫が「反省している」と言ったとしても、それが本心からの改心とは限らないと続けます。
証拠を突きつけられたから、反省の態度を取っているだけの可能性がある。
相談者が念書を求める気持ちは自然ですが、紙で縛れるのは“行動”の一部であって、“気持ち”そのものではありません。
■改心の条件と、現実的な見通し

塩谷崇之先生は、もし改心が起きるとすれば、妻が夫に対して愛情を持っていることをきちんと示し、「仲良くやっていきましょう」と伝えられるような関係性が前提になる、と語りました。
ただ、相談者が語る夫の普段の態度を聞く限り、そうした方向に期待しにくい人物かもしれない、という見立ても添えます。
ここが厳しいところです。
努力が足りないという話ではなく、努力が届く相手かどうかの問題だからです。
そして先生は、離婚後の生活も現実として確認します。
相談者は仕事復帰の予定があり、上の子は学校、下の子は保育園等を想定している。
先生は経済面をやや心配しつつも、夫に収入があるなら養育費をきちんと受け取れれば何とかなる可能性はある、と言いました。
「証拠を突きつける=離婚の覚悟を示す」ことが、結果として交渉の土台になる。
ただし、改心を“当然の結果”として期待しないことが、相談者の心を守る線引きになるのだと思います。
■再び今井通子さん:決めるのは夫ではなく、あなた自身
最後に今井通子さんは、「ご主人がどうなるかというより、あなた自身がどう決めるか」と静かに締めくくりました。
証拠が出るか出ないか、夫が認めるか認めないか。
相手の出方に人生の舵を預けるほど、相談者の生活は軽くありません。
すでに小さな命を守りながら、毎日を回している。
そこに「これ以上の不安」を常態化させないためにも、相談者自身の基準が必要になります。
■まとめ:壊れた信頼は、証拠だけでは戻らない
今回の相談が突きつけていたのは、不倫の証拠という一点よりも、家庭の中で積み重なった孤立と、信頼の欠損でした。
証拠は確かに武器になりますが、武器は同時に関係を切る刃にもなります。
だからこそ塩谷崇之先生は、突きつける前に覚悟を整えること、そして「反省」と「改心」を分けて考えることを勧めました。
夫婦の問題は、白黒がついた瞬間に終わるとは限りません。
むしろその後の生活のほうが長い。
私は、相談者が「会話ができる形」を求めたこと自体に、まだ家庭を立て直したい気持ちが残っているようにも感じました。
ただ、立て直しは一人ではできません。
相手が歩み寄らないなら、離れる判断もまた、家族を守る選択になります。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
人は誰かの悩みや言葉に触れたとき、ふと自分の心が揺れていることに気づくことがあります。
その小さな揺れは、これからの自分を整える大切な“サイン”なのかもしれません。
もし今、胸の奥にそっと抱えている思いがあり、「どこかに話してみようかな」と感じている方がいらっしゃれば、いくつかの相談先をここに置いておきます。
どれが正しいということはありません。
今のあなたに合う形を、静かに選んでいただければ十分です。
◆ テレフォン人生相談に相談してみたい方へ
寄り添って話を聴いてもらいたいとき、人生経験の深い回答者の言葉に触れたいとき──
テレフォン人生相談は、長い歴史の中で多くの方の迷いを受け止めてきた相談先です。
番組という特性上、相談内容が“広く届けられる形”になることもありますが、その分だけ、そこで得られる言葉には力があります。
◆ 誰にも知られず、心を預けられる相談先を探しているあなたへ
テレフォン人生相談のように、限られた時間の中で専門家の言葉を受け取る形が合う方もいれば、
「相談したこと自体が、どこかに伝わってしまうかもしれない」
その不安が先に立って、踏み出せない方もいらっしゃるかもしれません。
このブログでは、そうした気持ちを抱えたままでも選べる、誰にも知られず、心の内をそっと預けられる相談先もまとめています。
無理に利用する必要はありません。
ただ、自分に合う距離感の相談先が他にもあるということを、必要になったときに思い出していただければ十分です。
▶︎ 誰にも知られず、心を預けられる相談先を探しているあなたへ
◆ 言葉にしきれない思いを、静かに整理したいときに
誰かに直接相談するほどではないけれど、頭の中や胸の奥に、まだ整理しきれていない思いが残っている──そんなときもあるかもしれません。
「何が不安なのか」「どこで引っかかっているのか」それをはっきりさせるだけで、気持ちが少し落ち着くこともあります。
最近は、名前を明かさず、顔も出さず、今の状況や気持ちを言葉にするだけで、第三者の視点を受け取れるサービスもあります。
答えを決めてもらうためではなく、自分の気持ちを整理する“きっかけ”として、こうした選択肢があることも、そっと置いておきます。
どの道を選んだとしても、それは “自分を大切にした証” だと思います。
またゆっくりとお会いできますように。
──悟(さとる)

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